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2006年2月から4月で南極・南米を周りました。7大陸訪問達成!連絡先は以下でお願いします yuheihosono@hotmail.com
by yuheihosono
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ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争

2006年8月30日 スペイン・ブニョル

今日は、トマト戦争の日である。

トマト戦争、それは、毎年8月の第四水曜日、スペイン中部のブニョルという
小さな工業都市の町の一角で、3万人を超える群集が1時間強に渡ってトマトを
投げ合うという、世界屈指のおばかな祭典である。

その起源は諸説あるらしいが、第二次世界大戦後のスタートというから
意外に短い歴史しかない。

が、いまやその知名度はヨーロッパの枠を超え、世界中から参加者が集まる。

到着したときには、開戦まで優に一時間以上なのに、
すでに参加者の一部は服を脱ぎ捨てて奇声をあげながら会場入りしている。

参加者はみんな若い。多分学生ぐらいの年齢が多数である。
そして、ビールを飲んですでに出来上がっている。

ひょっとして、危険? と、かなりビビリながら会場入りした。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_1754923.jpg


会場は、いわゆる商店街の中の路地なのだが、
朝の埼京線と同じぐらいの混雑度になっている。

町のお店はすべて鉄製のシャッターを閉じているが、群集のプレッシャーで
シャッターが破壊されそうなほど曲がっている。

そして、隅っこにいる自分もシャッターの間に挟まれてつぶされる。

トマトの前に、自分がつぶされないか心配である。

やがて、会場を取り囲む周囲のビルから、参加者に向けて放水が始まった。

何故放水などするのか?

面白いからである。

反撃のしようの無い参加者めがけて、5回ぐらいの屋上から、

住民たちの水の襲撃が始まった。

下の人々は全員びしょぬれ。

でも、参加者も面白いから、もっと水をよこせと叫んでいる。

そして、びしょぬれになったグループたちが、

お互いの着ている服をびりびりと破り始めた。

騒動はどんどんエスカレートしていって、周りにいる人間たちを捕まえては、

シャツを破いていっている。

しまいには、アメリカ人らしき女の子まで捕まえて脱がそうとしていたが

これはアメリカ人の女の子のマジギレによって、阻止された。



そして、11時になった。

開幕の時は来た。巨大な爆音と共に、トマト戦争の開始が告げられた。

興奮した参加者達からは、オーレーオレオレオレの合唱が始まる。

いや、本場の合唱はすごい迫力である。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_17542332.jpg


そして、開始の音と同時に、それまで放水をしていた

屋上の住人たちが一足先に、用意していたトマトを参加者たちに投げつける。

そして、しばらくすると、スタートポイントから

トマトを満載したトラックがやってきた。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_17534076.jpg


すでに埼京線の朝のラッシュ並みの道に、トラックが入ってくるのである。

トマトより前にこちらがつぶされている。

そして、そのつぶされて身動きが取れないでいるところに、

トラックの上にのった連中から、トマトの集中攻撃が浴びせられる。

バシャ・バシャと、周囲の背の高い外人男性陣が、トマトの顔面直撃を

食らった音が響き渡る。

まさに、自分の味方が戦争で被弾したときってこういう感じなのね、

というのがリアルに想像できる音である。

なので、音がする度に、ライアン二等兵戦死、

などと心の中で模擬戦争を楽しんでいた。

しかし、余裕があったのもここまでである。

2台目のトラックが入ってきて、目前5メートルでとまった。

そして、トラックの荷台が斜めに傾き、、、、膨大な量のトマトを残していった。

トマト戦争開戦である。

初めて実弾を得た兵士達は、膨大な量の弾をお互いに向けて投げ始めた。

こうなると、360度すべての方向からトマトが飛んできて、避けようが無い。

しかも、トマトだけじゃなくて、ぬれたシャツとか、水鉄砲とか、水中眼鏡とか、

ビーチボールとかぜんぜん関係の無いものまで飛び交ってる。

一瞬で、参加者全員、全身トマト色。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_17551680.jpg


これ、けが人が出ても誰がけが人だか全く見分けがつかん。(笑)

そして、一時間後、試合終了の空砲がなった。

あまりの乱戦で、ビニールに入れたデジカメ出せず。

ということで、終戦後のショットがこれ。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_17552958.jpg


いや、うん、狂ってるね。一生に一回はおもろいので行くべし。

でも、心に残る感動!とかそういうもんではないかな。

やっぱり、いきなり飛び込んで参加して終わりよりも、

自らが仕込みに仕込んで練習を重ねて技を披露する

するプロセスを経て、初めて本当に感動するイベントになるんだと思う。

やっぱり、お祭りは自分が主催者じゃなきゃね、と思ったトマト戦争でした。


午後、バレンシアから車を飛ばして400キロ北にあるバルセロナに。

目的は、あの有名なガウディのサグラダ・ファミリア教会を見るため。

感想は、うーーん、まだ保留です。

というのは、まだ完成度50%未満といったところで、評価のしようがない。

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_1812512.jpg

ヨーロッパ周遊旅行記 第二十四日目 トマト戦争_a0032888_1821646.jpg


ただ、モダンで教会に似つかない華やかな飾りが多く、

今まで見てきた中世の教会建築とは似ても似つかないものになっているのは確か。

でも、なんか、垢抜けすぎてるんだよね。。。

なんというか、あの場所に僕は神を感じない。

すごいとは思っても、神聖さというか、神に対する深い畏敬の念、「重み」

を感じないんだよね。

そして、立地条件も厳しい。

いかなる建築物も、その周囲の風景との調和が無ければ、

人の心をうつことはできないと思うのだけれど、このガウディの偉大な建築物は、

残念なことに大都市バルセロナの目抜き通りの前にある。

こんなにぎやかな場所では、神の神聖さとか偉大さは感じられないのです。

完成したらまた見たいけど、完成まで100年ぐらいかかるらしい。

僕が死ぬまでに、何とか作ってくれないかなぁ。。。?

ということで、バルセロナをわずか滞在2時間でクリアし、

更に北方のピレネー山脈近くの宿に投宿。

長い一日でした。。。
by yuheihosono | 2006-10-01 18:05 | ヨーロッパ周遊旅行記
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